<全国花街>駆け足で振り返る、私の2015年花柳界②5~8月 東京・新潟・京都

<5月>

●<東京・浅草>三社祭お楽しみ会 (草津亭、あさくさ)。

<東京・浅草> 三社祭 芸者衆と幇間衆の組おどり

浅草花柳界のシンボル的存在・明治創業の料亭「草津亭」が、5月いっぱいで店を閉めることになった。思い出深い草津亭の大広間で、最後の「三社祭を楽しむ会」。(現在は浅草花柳界内の新店舗「草津亭」で営業中)。まだ築20数年の頑丈な造りの料亭が、空調設備の老朽化や耐震化に伴う高額な改修費用を負いきれないという理由で、やむを得ず店を取り壊し、更地にマンションが建つ……。似たような話は各地の花街で起きている。惜しい、残念だ、と言うのは簡単だが、直接当事者の話を聞くとやむを得ない選択だったのだろうと思わざるをえない。設備の寿命が建物自体の寿命より短いのであれば、せめて簡単に修理・改修できるような設計・建築方法があるとよいのだが。

「草津亭」最後の三社祭
「草津亭」で最後の三社祭

●<東京・新橋> 「東をどり」観賞(新橋演舞場)。

<東京・新橋> 行ってきました「東をどり」① お座敷へと誘う舞台

●<東京・新橋> 西本智実プロデュース「座オペラin新橋演舞場 オペラ「蝶々夫人」全幕上映 観賞(新橋演舞場)。10人の新橋芸者衆が芸者役として特別出演(振付・花柳流四世宗家家元花柳壽輔)。影絵で見せる三重子さんの舞踊に、芸者衆の「形と動きの美しさ」を再発見した。

座オペラin新橋演舞場
座オペラin新橋演舞場
キャスト
キャスト

●<東京・八王子> 杵藤会観賞

<東京・八王子> 芸者衆総出演の「杵藤会」開催(5/30)と、「八王子の躍進」

<6月>

●<東京・浅草> 浅草芸妓のお座敷おどり観賞(文化観光センター)

<東京・浅草> 期間限定「お座敷おどり」①。6月と7月、各3日×2回公演開催

●<東京・芳町> 芳町お座敷体験参加(日本橋コレド室町)

<東京・芳町>「芸者とお座敷遊び体験」。毎月第2土曜日開催(日本橋・橋楽亭)

●<新潟・古町> 「第27回 ふるまち新潟をどり」観賞

<新潟・古町>行ってきました「新潟をどり」①。古町花柳界は今、見ごろ (2015/6/21)

<7月>

●<東京・新橋> 新橋尾上流芸妓総出演「第144回菊香会」参加

●<東京・浅草> 浅草芸妓のお座敷おどり観賞(文化観光センター) → ビア座敷(浅草見番)

<8月>

●<東京・八王子> 八王子まつり 宵宮の舞 観賞(中町広場)

<東京・八王子> 芸者衆総出演の「杵藤会」開催(5/30)と、「八王子の躍進」

●<東京・新橋/京都・祇園> 「第六回東西おどり」(帝国ホテル) サブタイトルは「祇園・京の雅 新橋・江戸の粋」。雅と粋の違いは何だろう。舞踊の流派や曲目の違い以外に思い当るのは、〝話し言葉と話すテンポ〟。概して京都の芸舞妓の言葉はゆったり優しく、東京の芸者の言葉はシャキシャキと威勢がいい。言葉は、その土地の芸者衆を印象づける大きな要素だ。金沢、新潟、盛岡、博多、長崎……各地の花柳界を訪れる愉しみの一つは、ベテラン芸者衆の方言(花柳界言葉は一般の人が使う方言と少し違うとも言われる)を聞くことでもある。

東西をどり3

お客さんと記念撮影(新橋芸者衆)
お客さんと記念撮影(新橋芸者衆)

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