ごあいさつ

ようこそ「ひろば」へ。 20年間の取材実績に基づき、花柳界の魅力と情報を発信します。

 

フリーライターの浅原須美です。全国の花柳界・芸者衆を取材して20年になります。

私が初めて取材した芸者さんは東京・柳橋の蔦清小松朝じさん。平成6年当時、なんと101歳!の現役芸者でした。

「〝芸者〟は、自分とは関係のない別世界の人」――そんな私の思い込みを見透かしたのか、朝じさんが三味線を手に唄い始めた一曲の都々逸に、気がつくと私の緊張は解け、思わず笑わされていました。

えっ? 芸者って、面白いのかもしれない……。このとき感じた意外性が、花柳界に興味を持ち始めるスタートでした。

そして決定打は、2年後に出会った静岡の芸者・志郎さん(当時90歳)のひと言。「毎日三味線のお稽古をしているからお元気なのですね」と私が問うと、間髪入れずに「それをやらなきゃ、ババアになっちゃう」。一瞬にしてその場は大爆笑。なんと鋭い切り返し……。芸者って、すごい! 

以来20年に及ぶ花柳界取材の原点は、二人の明治生まれの芸者たちとの出会いでした。

これまでに訪れた花街は北海道から九州まで40数か所。話を聞いた芸者衆は数知れず。その間、著書や雑誌記事の執筆、講演等で発信してきました。

とくに、戦前から70年、80年と花柳界の中で生き続けて来た高齢の芸者衆の心情や生き方にも注目し、「今のうちに話を聞いておかねば」と、女性の視点で各地のベテラン芸者衆の話を聞き続けてきました。

一方で今、花柳界は「開かれた世界」へと大きく変わりつつあります。一般のお客さんが気軽に楽しめるよう「間口」を広げながら、「奥行き」はどこまでも深く、昔ながらの心意気や義理や情が保たれ、本物の「おもてなし」の心がある……なんとも魅力的な世界なのです。

このHPでは、私が取材してきた芸者衆の話、全国の花柳界の現状、花柳界イベント情報、花柳界のしきたりやお客さんの心得など、<花柳界と芸者衆の魅力>を、ていねいに発信していきたいと思います。

(©asahara 文章と画像の無断転載禁止)

 

 

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