<全国花街>駆け足で振り返る、私の2015年花柳界①1~4月 東京・新潟・金沢

<1月> 

東京八王子> 八王子芸妓・新春の宴(セレオ・イベントスペース)へ。新年の買い物客で賑わう駅ビルで初春の舞を披露。人前に積極的に出て行く〝攻めの姿勢〟が、今年も八王子芸者衆の知名度を上げ、マスコミの注目を集めた。

2015/1/4 八王子芸妓 新春の宴
2015/1/4 八王子芸妓 新春の宴

●<東京八王子> 毎年恒例、中町広場で新春の舞。梯子乗りの後、特設舞台で舞踊の披露。

新春の舞 梯子乗りを見る芸者衆
新春の舞 梯子乗りを見る芸者衆

●8日<東京浅草> 浅草見番新年顔合わせ会(浅草見番)。

2015/1/7 浅草見番新年顔合わせ会(芸者衆)
2015/1/7 浅草見番新年顔合わせ会(芸者衆)

●<映画> 日本映画紀行「花街のともしび」(ラピュタ阿佐ヶ谷にて)。昭和30年代を中心に、昭和11年から62年にかけて花街を舞台に作られた日本映画全28編が1か月半かけて公開された(1月25日~3月14日)。うち21編を見る。MYベストは、『祇園の姉妹』(山田五十鈴、梅村蓉子)、『偽れる偽装』(京マチ子)、『幸福はあの星の下に』(木暮実千代、岡田茉莉子)、『芸者小夏』(岡田茉莉子)、『夜の波紋』(高千穂ひづる)、『流れる』(杉村春子、栗島すみ子)、『波影』(若尾文子、音羽信子)。

④「花街のともしび」プログラム表紙
「花街のともしび」プログラム表紙

<2月> 

●<東京浅草> 節分「お化け」の会(割烹あさくさにて)。

●<東京浅草>東京浅草組合主催新春懇親会(会場・草津亭)。

●<新潟・古町> 料亭小三「初春・華の宴」。今年は東京・新橋の芸者衆が呼ばれ、地元古町の芸者衆と共にお座敷を勤めた。一座敷で、趣きの異なる二花街の芸者衆の踊りとおもてなしを同時に楽しめる機会は滅多にない。

●<東京八王子> 節分「お化け」の会(坂福にて)。八王子花柳界でお化けが復活したのは平成16年。以来、毎年の恒例行事として定着。今年は5組(一組2~3人)のお化けが登場。やるからには徹底的にやる心意気が、毎年お客さんを惹きつける。会場は満員御礼。熱気に溢れた。

まどか&志の 『立春大吉梯子乗り!!』
『立春大吉梯子乗り!!』
小太郎&ひさ丸 『こいつぁ春から……』
『こいつぁ春から……』

<3月> 

●<東京・新橋> 『東京人』の取材で新橋花柳界を訪れる。

<東京・新橋> 月刊『東京人』に執筆。若手芸者にエールを送る。

『東京人』2015年6月号より
『東京人』2015年6月号より

●<石川・金沢> にし茶屋街の名妓でお茶屋「美音」の女将、峯子さんが14日に突然逝去。藤舎流笛の名手・東舎秀扇の名を持ち、同じくにし茶屋街の名妓・乃莉さんの鼓と2人で演奏する「一調一管」は石川の誇る芸術だった。17日、開通直後の北陸新幹線に乗り、峯子さんの葬儀に参列した。

<石川・金沢>もうすぐ「金沢おどり」①。芸妓・峯子さんを想う――別れと出会い

●<東京・赤坂> 第53回「赤坂をどり」(赤坂ACTシアター)観賞。赤坂をどりの魅力は明るさと華やかさ。まるで会場全体が赤坂の料亭の大広間になったよう。印象的だったのは「咸臨太鼓」。「船が出るぞ~」の勇ましい掛け声で始まるこの太鼓は、1860年に勝海舟が咸臨丸で出港の歳に奉じられたもの。その後昭和30年代に作調され、現在は勝海舟の屋敷跡に会った赤坂小学校(旧氷川小学校)で受け継がれているとのこと。

赤坂芸者の香水!その名も「赤坂の艶(ADE)」
赤坂芸者の香水!その名も「赤坂の艶(ADE)」

<4月> 

●<東京・神楽坂> 第33回「神楽坂をどり」観賞(神楽坂劇場)。平成4年を最後にしばらく途絶えていた「神楽坂をどり」は、平成11年に「華の会」として再開。19年からは本来の名称に戻し、毎年4月の行事として定着してきた。来年(2016年)は休演することになったが、再開を楽しみにしている。

<東京・神楽坂>明治時代の〝山手銀座〟。今は「神楽坂をどり」で窓を開く

●<東京・浅草> 「浅草芸妓のお座敷おどり」観賞(浅草文化観光センター )→ 春のお座敷遊び「悠游亭」参加(浅草見番)。

「お座敷おどり」芸者衆の紹介
「お座敷おどり」芸者衆の紹介
春のお座敷遊び 悠游亭
春のお座敷遊び 悠游亭

●<東京・八王子> 高尾山若葉まつり「芸妓の舞」観賞。高尾山ロープウエイ清滝駅前特設会場)。ミシュラン三つ星の観光地・高尾山(八王子市)は八王子芸者衆を国内外にPRする絶好の場所だ。芸者衆が人力車で会場に向かう姿に人々の目が惹きつけられる。

2015 若葉まつり4

若葉まつり 祝いの舞
若葉まつり 祝いの舞

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