「<東京花柳界>取材記」カテゴリーアーカイブ

<東京・新橋>変わりゆく花柳界。「なでしこの踊り」③ 新橋花柳界への入口

②より続く

●新橋芸者が身近になった! 人気の「なでしこの踊り」「なでしこの踊り」は「東(あずま)をどりの次世代のスターを発掘すること」を目的に、平成26(2014)年から年に2回(新春と夏)開催されているイベントだ。新橋演舞場地下特設会場「東(あずま)」を料亭の大広間に見立て、100席ほどのテーブル席のお客さんを、若手の新橋芸者衆が簡単なトークと舞踊とゲーム、写真撮影、会話などで約2時間もてなしてくれる。食事つきでS席12,000円、A席10000円という金額で新橋芸者衆の芸と人柄に身近に接することが出来るのは画期的なこと。平成30年1月、八回目の開催にして初めて参加する機会を得た。

続きを読む <東京・新橋>変わりゆく花柳界。「なでしこの踊り」③ 新橋花柳界への入口

<東京・新橋>変わりゆく花柳界。「なでしこの踊り」② 新橋「東をどり」改革とは

➀より続く

●戦後、国民的大行事となった新橋「東をどり」

〝芸の新橋〟として全国の花柳界から一目置かれる新橋花柳界。今までの取材の中でも東京各地の芸達者な年配の芸者衆が「〝新橋さんに追い付け追い越せ〟を合言葉にお稽古をがんばっている」という話をよく耳にした。その新橋芸者の芸を世間一般に披露する場が、年に一度の「東(あずま)をどり」(東京新橋組合主催の花街舞踊公演)だ。

続きを読む <東京・新橋>変わりゆく花柳界。「なでしこの踊り」② 新橋「東をどり」改革とは

<東京・新橋>変わりゆく花柳界。「なでしこの踊り」➀ 時代の変化の中で

●平成になり、花柳界が門戸を広げ始めた。

私が花柳界に興味を持ち、取材をしはじめた平成7,8年ころ、花柳界はすでに、特定の限られた客層を相手に閉鎖性を売り物にする「一見さんお断り」(要紹介)一色の世界ではなくなりつつあった。たとえば浅草花柳界で「花柳界初体験のお客様に特におすすめのプラン」と銘打った前代未聞の「お座敷入門講座」が始まったのもちょうどそのころだ(*すでに終了)。土曜日の夜限定で、12人以上のグループに対して、芸者衆6名以上がつき、酒肴と飲み物1本つきで税別一人19,800円といういわば〝パックのお座敷遊び〟である。料金を明朗に提示し、芸者衆がお座敷遊びを手取り足取り教えてくれる、という2点において斬新な企画だった。それまで、お座敷のルールは先輩に連れられて恥をかきながら覚えるものだったし、請求書払いが当たり前で〝お得〟といった野暮な金銭感覚の入り込む余地などなかったはずだ。花柳界の長い歴史の中でも、画期的な試みだったのである。

浅草花街お座敷入門講座関係のチラシ(現在は終了しています)

続きを読む <東京・新橋>変わりゆく花柳界。「なでしこの踊り」➀ 時代の変化の中で

<シンポジウム> 3月24日 東京八王子市でシンポジウム開催

3月24日(土)に「八王子花柳界、復活への軌跡。地元に愛される芸者衆の魅力」と題した自由講座が開催されます。(主催・八王子市生涯学習センター南大沢分館)

講師として八王子芸者のめぐみさん、浅原が登場します。

八王子芸者衆(2017年正月。料亭すゞ香にて)

第一部 基調講演(講師・浅原須美)

「私が見てきた八王子花柳界。昔と今とこれからと」。20数年にわたる全国の花柳界取材をふまえ、約10年に及ぶ八王子花柳界取材をもとに、花柳界・芸者衆の魅力、八王子花柳界復活の背景を、女性目線で話します。

*浅原が取材・制作したオリジナル映像2本も上映します。➀京都・金沢・浅草・小樽・奈良・長崎……戦前の花柳界を知る全国の名妓の生きざまと芸。②東日本大震災をきっかけに始まった八王子芸者衆と最後の釜石芸者との交流を、現地に同行し取材したドキュメント映像。 続きを読む <シンポジウム> 3月24日 東京八王子市でシンポジウム開催

<お知らせ>文化放送・ラジオ番組に出演します。

●7月16日(日曜日)10時半~11時放送「浜美枝のいつかあなたと」 → 7月23日(日曜日)に訂正いたします。

収録後。浜美枝さん、寺島アナウンサーさんと

7月4日、ラジオ文化放送「浜美枝のいつかあなたと」のゲストにお招きいただき、収録を行ってきました。http://www.joqr.co.jp/blog/hama/

日経新聞の記事がきっかけで、『芸者衆に花束を。八王子花柳界復活』をテーマに浜美枝さんと対談を、とありがたいお話をいただいたのです。

日曜日の午前中、お暇でしたらダイアルをAM1134に合わせてみてください。

 

 

 

<東京・八王子>『芸者衆に花束を。』編集作業終了しました!

●取材10年、制作1年。ついに実を結びます

4月20日、神保町の印刷会社・歩プロセスさんにデザイナーと編集者と一緒に伺い、最後の修正確認を終了しました。最後の最後まで粘りに粘り、修正を重ねてきました全168ページの単行本が編集サイドの手を離れ、いよいよ印刷・製本にとりかかります。5月半ばには見本が上がる予定。

カラーページの校了紙(一部)

カバーは、国分(くにぶ)チエミさんの描きおろしイラスト。芸者衆への感謝と応援の思いを一つ一つの花に描き込んでくださいました。

感無量……。

取材・撮影・事実確認等で大変お世話になりました芸者衆はじめ「黒塀に親しむ会」等々八王子のみなさまと、最後まで根気よく粘り強く、よりよいものづくりを目指してプロの力を発揮してくださった制作スタッフのみなさまに、心から感謝します。

これから、出版元・風声舎(ふうせいしゃ)と一緒に、営業・販売に力を注ぎます。

5月19・20日の「第二回八王子をどり」会場で先行販売いたします。一般売り出し開始は6月1日予定。詳細が決まり次第、またご報告いたします。

 

 

<東京・八王子> 『芸者衆に花束を。八王子花柳界、復活』5月刊行へ

●5月19・20日、「第二回 八王子をどり」会場で先行販売決定!

昨年5月から企画・編集・制作を続けておりました、八王子花柳界初の単行本『芸者衆に花束を。――八王子花柳界、復活――』の完成がようやく見えてきました。

4色 32ページ ∔ 1色 136ページ = 168ページ。(チラシには160pとありますが、8p増えました)

定価1500円(税込み1620円)

表紙は、現在制作中です。

5月19日・20日の「八王子をどり」会場(いちょうホール)で先行販売いたします。

第二回八王子をどりポスター

 

<東京・八王子>現在執筆中!八王子花柳界が、初めて「本」になる。

2017年5月、「第2回八王子をどり」前の出版を目指す

%e6%84%9b%e3%81%97%e3%81%8d%e8%8a%b1%e8%a1%97%e3%83%bb%e5%85%ab%e7%8e%8b%e5%ad%90%e3%80%80%e3%83%81%e3%83%a9%e3%82%b7

八王子花柳界と縁ができて約10年。私は何度も八王子に足を運び、芸者衆や地元の人々とさまざまな時間と場を共に過ごして来た。その間にも、八王子の花柳界は右肩上がり。年々、新たな活躍の場を広げ、マスコミの話題になり、知名度を上げた。「第一回八王子をどり」開催という大きな夢も実現させ、置屋の主として独立し新人を育て始めた頼もしい若手も相次ぐ。

今や、〝花柳界・芸者衆の存在を抜きに八王子の町づくり・発展は考えられない〟と経済界も行政も認める地元の財産だ。

全国で最も注目すべき花柳界は八王子だ、とずっと思っていた。 続きを読む <東京・八王子>現在執筆中!八王子花柳界が、初めて「本」になる。